サンクチュアリ|ウィリアム・フォークナー
ジョージ・オーウェルの『一九八四年』を映画にしてみたい
ある本をよんでいたら、ウィリアム・フォークナー氏が、そういっていることを知りました。数年間に買った記憶のあるこの作家の本を本棚へ探しにいき、「サンクチュアリ (新潮文庫)」というタイトルの本をリビングへもってきました。
ヘンリー・ミラー氏の作品にがっかりしていたので、今度のわたしは用心深くこの本と向き合いました。おもしろくなかったら、さっさと売却用のダンボールへ突っ込もうと思っていながら、1ページずつ読みすすめていきました。
akumademo.hatenablog.com
日本の歴史や文化もろくにしらないわたしが、アメリカの歴史や文化をしっているわけもなく、物語の自然と社会(土地や人間関係)がいまいちしっくりこないまま、さらに1ページずつめくっていきました。
そこへたどりついたときにはすでに夢中になっていたのでおぼえていないのですが、気がついたときには、物語を構成している要素のいろいろなものが一気にひらけていました。
巻末解説で翻訳者の加島祥造氏が、
ウィリアム・フォークナー(1897-1962)は二十世紀前半のアメリカ文学を代表する作家であり、
と書いてあり、そうだとしったのですが、これだけ自由自在にかけるなら、そりゃそうやなと、またあたらしく、すばらしい作家と出会えたことに、胸がふるえました。