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ルパン三世カリオストロの城|スタジオジブリ絵コンテ全集

先日書いた一文にもうすこし踏みこみたくなったので、制作過程を見ることのできる『ルパン三世 カリオストロの城 スタジオジブリ絵コンテ全集第II期』を買いました。
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『カリオストロの城』について調べていたときに、この絵コンテを見つけました。絵コンテがどういうものかしらなかったので、画像検索しました。おそろしいものが買えると思いました。

この絵コンテは教科書とされ、今でもテキストにしている人がいるそうです。なかを見て納得しました。技術的なものをさらけだしています。わたしには秘密のレシピのようなものに感じました。

教科書という意味では、ウィンストン・レナード・スペンサー=チャーチル氏によってイギリス軍士官学校の卒業生に支給された、ピーター・ファーディナンド・ドラッカー氏の『ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり』や、フォードが教科書にしたり、ゼネラルエレクトリックが組織改革の手本にした『ドラッカー名著集11 企業とは何か』を思いうかべました。

この絵コンテをながめているとぞっとしてきます。手抜きが感じられません。一流の仕事を見ることができます。背景(時代、社会、土地、文化、文明など)を丁寧にあつかいます。しっかりした土台を準備したうえに、登場人物たちがそれぞれの考えで生きます。ひとりひとりが過去をもっています。

フィクションに血を流す、命を吹き込む。そのための訓練のかけらを見せてくれる本だと思いました。

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