がたんごとん|安西水丸
「がたん ごとん」にすべてをこめる
近所の図書館で見かけたときに、妙なポップさが目をとめました。絶妙な絵です。空間の余白もいいです。おそらく機関車だと思うのですが、トーマスよりもこっちの方が好きです。
単調なセリフもいいです。単調だからこそ、読むときに工夫する気になってしまいます。車輪とレールのぶつかる音とか、駅に着く時の感じとか、次の駅までの走っている感じとか、そういう様子をぜんぶ、「がたんごとん、がたんごとん」という台詞に託します。そういったところは、きっと子どもにも、伝わっていると信じています。