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沖縄県立博物館・美術館|新都心

沖縄県立博物館・美術館へ

沖縄県立博物館・美術館へ向かいました。見たい展示があったわけではなく、数時間の自由時間ができたためです。

新都心

58号線をバスに揺られ、人生の意味をわかったわけでもなく、上之屋駅で下車。那覇中環状線をゆいレールおもろまち駅」に向かって歩きます。
このあたりは新都心と呼ぶそうで、1週間25,000円程度で借りることのできる宿(ほぼマンションの一室です)や、大阪でもよく見かけるお店が立ち並んでいました。以下列挙。

  • 和民、はなまるうどん、ミスタードーナッツ、マクドナルド、びっくりドンキー、魚民、カプリチョーザ、ガスト、大阪王将、スターバックス、サーティワンアイスクリーム
  • コープ、ダイコクドラック
  • ソフトバンク、auショップ、ドコモショップ、ヤマダ電機、エディオン
  • スポーツデポ、無印良品、ユニクロ、トイザらス(ベビーザらス)、西松屋、東急ハンズ、洋服の青山
  • ビッグエコー、TSUTAYA、GEO
  • 東横INN

開発自体は1980年代からはじまったみたいです。
たったひとりの日本人観光客の目には、上記企業が牛耳るエリアは、沖縄の魅力を完璧に放棄した土地というか、あえて地元に住む人たちの生活エリアに映りました。
沖縄育ちの妻から、ここのガストの売り上げが一時的にすごかったという話も聞いたことがありますので、地元の人たちのニーズを満たすことを目指した地域かもしれません。

その反面、新都心に限った話ではありませんが、若干のタイムラグのようにも思える景色もあちこちで見ました。大阪では絶滅寸前とはいかなくても、衰退の一途をたどっているようにも思える会社が、沖縄ではそれなりの勢力をもっているように見えることもありました。土地、地理、空間の力を生々しく感じました。

おもろ?

おもろまちの「おもろ」は、おもろさうしの「おもろ」でしょうか。博物館でそんなものを見かけました。
「おもろ」は古い歌謡、歌の意、沖縄方言「うむい(思い)」――。「さうし」は大和の草紙――。琉球王国、首里王府によって編纂された全22巻の歌謡集。

沖縄を学ぶ

沖縄に関する本を読もうと思っていましたが、片寄った意見も多そうなので悩んでいました。特に知りたい分野があるわけでもありませんし、柳田國男氏の学問のスタイルも好きですので、博物館でとりあげられていた人のものから手にしようと思います。伊波 普猷氏(1876―1947)、民俗学、言語学、沖縄学。

芸術の世界と自然界の大きな隔たり

今回の外出の目的にした沖縄県立博物館も、けっこうおもしろかったです。人が作ったものよりも、自然に存在するものに、沖縄の博物館では妙に惹かれました。
妻が生き物が好きなのも、なんとなくわかる気がしました。芸術を愛しているわたしですが、顕微鏡で昆虫をのぞいた時の豊かさに気づかされてしまいました。ポール・ヴァレリーの本で読んだ貝殻のエピソードも思い出しました。人工物の細工の限界と、自然にあるものの無限の繋がり。

博物館・美術館についてちょっとだけ

最後になりましたが、常設以外の展示は以下のものでした。

以下のカフェも雰囲気が良かったです。

第46回 沖縄県芸術文化祭はおそらく素人の方が応募した作品だとおもうのですが、情熱を感じる作品がたくさんありました。
わたしの知っている沖縄の人たちを見ていると、大阪で育ったわたしよりも、大阪で出会った多くの人たちよりも、「表現」ということに、素朴に、素直に、向かい合えているような気もします。勝手な偏見や妄想の類いかもしれませんが、この島のもつ魅力のひとつは、そういうところにもあるようになんとなく感じました。